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巻頭言 -Midnight Circle-

 ぐるぐると回り続ける某環状線。そんな電車に乗りながら、ふと思った。
「人のつながりって、鉄道路線みたいなものだなあ」と。

 正直申し上げると、私自身はいわゆる「鉄ちゃん」ではない。 別に、電車の形式に興味があるわけでもなく、乗りつぶしをするわけでもなく、模型もあまり興味がない。 じゃあ、何か別の公共交通のファンかといわれると、そういうわけでもない。 乗り物自体は嫌いではないが、あくまで移動手段としてしか見ていない。
 どちらかといえば旅行好きであろう。
 だが、これにしたって全国各地の観光地を巡っているわけでもなく、ましてや海外なんかほとんど行かない。 温泉と道の駅は好きだが、これにしたって、最近はまじめにチェックしているわけではない。
 要するに、かなりヌルイやつなのだ。
 そんな私をこの世界に引き込んだ人間がいる。 仮にZとしとこう。 ヤツはもともと鉄道とは関係ないところで知り合ったのだが、生粋の鉄オタで、無類の旅行好きだった(あえて過去形)。 ひょんなことから知り合いとなり、行動を共にしていくこととなった。
 その過程で知り合った人間が数多くいる。 Zが個人サークルでコミケに出ることになった時に、売り子として入って来た彼、その彼のお友達。 Zの先輩・同期・後輩…などなどなど。 まるで、駅に停車するたびに乗客が入れ替わる電車のようである。
 残念ながら、私は途中でZという「電車」を降りてしまった。 それ以来、私はZと言う電車を見かけることはない。
 だが、私自身はなぜか、この鉄道系ジャンルに残り、自分でサークルを立ち上げ、本を発表していくことになる。 今まで知り合った人間と共に。
 私自身が「電車」となったのか、それとも、誰かの「電車」に乗っているのか。 その辺はよくわからない。 ただ、同人と言う敷かれたレールは真っ直ぐに可能性を示している。
 その先が闇夜なのか、トンネルなのか、それとも晴れ渡る空なのか。
 それとも、もう一度元の駅に戻るのか。

 そんなことを考えていたが、我に返ると次が降りる駅だった。 ここから、さらに乗り継ぎがまっている。
 さて、次はどんな公共交通が待っているだろう。 そして、どんな出会いがあるだろう。
 新車もあれば、古参電車もあるように、いろんな人がいる。 そして、私の人脈路線図はどんどん広がっていく。 その、出合いのきっかけとなったものとして……。

 きっと、また一周回って戻ってくるから。
 その時は、どんな姿で迎えてくれるのか楽しみである。

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